大面積フラットパネル検出器 を用いた放射光イメージング 八木直人、上杉健太朗、世良俊博 SPring-8/JASRI 放射光学会年会 P127 BL20B2
浜松ホトニクス社製 C793 0DP 22cm
単純投影 ハードディスク BL20B2 50keV vertical scan 検出面積: 22cm×18cm 空間分解能: µm 検出効率: ダイナミックレン ジ:公称 4,500 読み出し: 1フレーム/秒
単純撮影 ウサ ギ E=40keV L=2.6m 3回に分けて垂直方向に スキャンした。 ダーク減算のみ。 I 0 補正 は行っていない。そのため 読み出しアンプごとに若干 の感度差が見られる。
ウサギ肺のCT E=40keV L=4.8m 450 投影 1秒露光 試料は死後数時間 経過している 8cm
屈折効果の観察 ポリエチレンの洗浄瓶の壁 の部分の投影像。 E=30keV 。 上は L=5cm ,下は L=516cm 。 荷造り用梱包材( plastic foam )の CT 像 (部分)。 E=40keV 。 L=200cm 。 1600 投影。プラスチックの壁の厚みは1ピ クセル( 50 ミクロン)以下しかなく, 吸収画像では全く見えないが,屈折効 果によって強調されている。ただし若 干のアーティファクトが見られる 4mm 12mm
まとめ C7930 は,世界最大の受光面積を持つフラットパネルX線検出 器である。放射光を用いた小中型動物のイメージング実験など に利用できると思われる。特に BL20B2 のような大きなビーム (横幅 30cm )と組み合わせて用いるのが最適である。 ダイナミックレンジは CCD に比べて若干狭いが, CT 実験には十 分使用可能である。 X線の屈折によるエッジ強調効果は,この検出器の分解能( 0.1 ~ 0.15mm )でも十分に観察可能であった。 回折実験にも使用可能であり,その際の性能は検出面積を除け ば小型版の C7942 とほぼ同等と考えられる(下の文献を参照の こと) N. Yagi, M. Yamamoto, K. Uesugi, and K. Inoue (2004) A Large-Area CMOS Imager as an X-ray Detector for Synchrotron Radiation Experiments. J. Synchrotron Rad. 11, 価格はフレームグラバーを含めて800万円程度とのことです。