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Published byMoris Shaw Modified over 9 years ago
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Synthesis of novel polycyclic aromatic hydrocarbons by transannular cyclization of dehydrobenzoannulenes 今回私はデヒドロベンゾアヌレンの渡環環化による新奇な多環状芳香族化合物の合成というテーマで発表します Tobe Laboratory M1 Yamane Hiroshi
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Polycyclic Aromatic Hydrocarbons (PAH)
~Introduction~ Polycyclic Aromatic Hydrocarbons (PAH) PAH・・・多環状芳香族化合物 picene K - Doped 9,9’-bifluorenylidene 20K Electron Acceptors of Lightweight Organic devices 現在までに多環状芳香族化合物で小さなHOMO-LUMOギャップを持つことや高い電気的特性を示すものが数多く報告されており、 その中でも、最近カリウムをドープしたピセンが20Kにおいて超電導特性を示すことや、ビフルオレニリデン骨格を持つ化合物が薄膜有機デバイスのアクセプターとして、比較的高い電気変換効率を示すなど、 シンプルな構造でありながら特異的な性質を示す多環状芳香族化合物に現在注目が集まっている その合成法の1つとして、アセチレンの反応性の高さを利用した合成法がある Superconducting materials Wudl, F. et al. Angew. Chem. Int. Ed. 2009, 49, Kubozono, Y. et al. Nature, 2010, 464,
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Alkyne has high reactivity
~Introduction~ Reactivity of alkyne πbond πbond σbond ここに示しているのは、アセチレンの軌道図です。赤い軌道がs軌道、青い軌道がp軌道です。 下に示している結合エネルギーを比較すると、π結合エネルギーがσ結合エネルギーよりかなり低いことが分かり、このことからアルキンの反応性の高さがわかります。 σ結合の結合エネルギーは369kJ/mol、1つ目のπ結合エネルギーは268kJ/mol、2つ目のπ結合エネルギーは202kJ/mol。 Bond energy : σbond > πbond(1) >πbond(2) (kJ/mol) Alkyne has high reactivity
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Tandem Cyclization Reaction by Electrophile
~Introduction~ Tandem Cyclization Reaction by Electrophile Tandem Cyclization・・・連続環化 こちらの例は、アセチレン部位を複数持つ化合物に求電子剤を用いた、連続的な環化反応を示している。 上の反応では求電子剤として臭素を作用させると、臭素カチオンが付加し、生じたカチオン中心が連続的にアセチレンと結合を作り、最後に臭素アニオンが付加してこれらの化合物を生じていると報告されています。この場合、途中の環形成パターンがa、bと2通り存在するため2通りの生成物が確認されている。 このように、基質が非環状構造の場合、選択性や収率は一般的に高くないことが多い。 Lutz, V. et al. Angew. Chem. Int. Ed. 2003, 42, 5757−5760. Scheme 1. Tandem cyclization reaction by electrophilic Low selectivity and low yield 4 4
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Motivation ・Low selectivity ・Low yield ・Improvement of selectivity
~Purpose of my reserch~ Motivation Noncyclic compounds Distance between acetylenes is loose ・Low selectivity ・Low yield Cyclic compounds Distance between acetylenes is fixed ・Improvement of selectivity ・Improvement of yield ・Induction of spontaneous reaction 先程の反応例では非環状化合物を基質として用いていた。 これはアセチレン同士の距離が自由に変化できることを示しており、そのため選択性や、収率が低くなっていると考える。 私の研究目的はアセチレン同士の距離を固定する、つまり基質を環状とした化合物を用いることで 以下のようなメリットがあるのではないかと考えています それは、選択性や収率の向上が考えられます。 また、アセチレン同士の距離を縮めることで、反応剤を用いることなく、自発的に反応が進行する可能性も考えられます
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Transannular cyclization for cyclic compounds
~Purpose of my reserch~ Transannular cyclization for cyclic compounds ここには当研究室で行われている反応例を3つ示している。 いずれも生成物は特異な形をしており、これらの化合物をこれ以外の方法を用いて生成することは難しいと考えられます。 Scheme 2. Transannular cyclization of cyclic compounds by several ways
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Three-dimentional model of 1
先程の反応例を参考にして、私は、左のような化合物1を設計し、これを基質として求核剤、求電子剤などを反応させることでどのような化合物が生成するかを調べようと考えました. 化合物1はこのような立体構造をとっている 右に1のDFT計算によって得られた立体構造モデルを示している. 立体的にねじれているため不安定で、求核剤、求電子剤に対して高い反応性を示すと考えられる Figure 1. Cariculated three-dimentional model of 1 (calculations are based on B3LYP/6-31G*)
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Prediction of reaction of 1 with nucleophile
次に化合物1に求核剤を反応させた場合の反応を予測した図を示します 以下のように、ブチルアニオンがブタジイン部位を攻撃した後、2度の渡環環化反応を経て2が生成すると予想しています Scheme 3. Predicted cyclization reaction of 1
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Synthesis route of 1 Sceme 4. Synthesis route of 1
化合物1はジフェニルアセチレンを出発物質とした以下の合成ルートに従って合成を行った しかし、実際合成したところ、1とは異なる化合物9が得られた そこで、何故1が出来ずに9が生成したのかについて考察することとした Sceme 4. Synthesis route of 1
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Prediction of reaction of 7
考察した結果としては、1が一度生成した後、系中でベンザイン中間体を経て、その後溶媒などからプロトンを引き抜き9となったと考えられます. この考察に至った理由をこれから説明していく. Scheme 5. Reaction of 7 passed through benzyne intermediate
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Computational results for [2+4] diyne-yne cycloaddition
+36.5 + 0.0 kcal/mol High potential Energy E 初めに、この反応で起こったと考えられる2+4 ジインーイン環化反応について説明する. ここに、2+4型ジイン-イン環化反応のポテンシャルエネルギー図を示している. 図からわかるように、この反応の活性化エネルギーは非常に高いため、温和な条件では進行しないと考えられる しかし、今回用いた化合物1は、ジインーイン同士が比較的近く、また、ジイン部位が歪んでいて不安定であるため、温和な条件下でも進行した可能性が高い. -51.4 reactive coordinate Aida A. et al. J. Org. Chem. 2011, 76,
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Property of benzyne Overlap of each p orbital is little
Electrons are localized benzene benzyne sp2 orbitals are conjugated More destabilization stabilization 続いて生じたと考えられるベンザインについて説明する. ベンゼンは全てのsp2軌道のp軌道が共役しており、電子が非局在化しているため、大きな安定化エネルギーを得ている. それに対してベンザインでは一部sp軌道が含まれており、共役しているp軌道と直交しているp軌道が別に存在する. そのp軌道は他のp軌道に対して重なりが小さいため、電子が局在化する原因となり、大きな不安定化の原因となる. また、ベンザインは非常に反応性が高いため単離はできないが、フランを使用することでDiels-Alder反応を起こし、捕捉することが可能である。 Scheme 6. Diels-Alder reaction of benzyne and furan
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Future work Scheme 8. Trapping of benzyne intermediate by furan
今後の予定としては、ベンザインとフランのDiels-Alder反応を利用して、先程の反応にフランを加えて右のような化合物が単離できれば、1からベンザイン中間体が生成している大きな証拠となるはずである。 Scheme 8. Trapping of benzyne intermediate by furan
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Conclusion Acetylene-integrated 1 is designed.
After the synthesis of 1, 7 is considered generated via benzyne intermediates. I will confirm the presence of a benzyne intermediate by furan. 結論です 集積化されたアセチレン1を設計しました 1の合成を試みたところ、ベンザイン中間体を経て7が得られたと考えられます。 今後フランを用いて、ベンザイン中間体の存在を確定する予定です。
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